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「ダイスをころがせ!」 真保裕一 [読書]

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ジャケ買いならぬタイトル買いしました。
ローリングストーンズの"Tumbling Dice"を連想しまして。
別にロックバンドが出てくる話ではないのですが、
かと言って内容にがっかりしたわけでもありません。

主人公は商社をリストラされた34歳の男性。
妻と娘を実家に預け、職安通いの毎日でした。
ある日、そんなところを高校時代の親友に声をかけられます。
なんと衆議院選挙に立候補するから第一秘書になってくれと頼まれます。
政治にまったく興味のない主人公は当然のごとく断りますが・・・。

素人・無所属が立候補する厳しさ、家族との葛藤、それぞれの生活、そして友情。
テンポのいいストーリーのおかげか、政治にまったく興味がなくても最後まで一気に読みきれると思います。
逆に現状の選挙制度の矛盾点などがわかりやすく描かれています。
「自分が一票入れたところで何も変わらない。だから選挙には行かない。」と思っている方にぜひ読んでほしいと思います。


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「TWELVE Y.O.」 福井晴敏 [読書]


自分の仕事に誇りが持てない自衛官・平貫太郎が、かつての上司に偶然会うことで「トゥエルブ」を巡る事件に巻き込まれていきます。
テロリスト、自衛隊(というよりは福井作品おなじみの「ダイス」)、そして米軍をも巻き込んで物語は進んでいきます。
その課程で平は自分を取り戻していきます。
テロリストvs米軍の戦いは実際の白兵戦とともに、情報戦とも言える基幹コンピュータを巡る戦いがかなりの重要度で描かれています。
コンピュータの万能さと、あっけないまでの脆さがよく描かれていて、白兵戦に負けない迫力!
しかし私が思うに、作者が一番訴えたいことは「亡国のイージス」と同様、今作品も人と人のつながりの大切さ、矛盾だらけの自衛隊のあり方なのではないでしょうか。
で、読み終わってから知ったのですが、これより先に「川の深さは」を読んだ方がいいみたいです。
私は見事に逆の順番で読んでしまいました。



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「燃えよ剣」 司馬遼太郎 [読書]

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幕末に活躍した新撰組副長・土方歳三が主人公。
武州多摩で過ごした青年期から戊辰戦争最後の舞台である箱館(函館)五稜郭までを描きます。
物語は大きく分けて3部に分かれます(勝手に分けました)。
第1部は武州多摩での日々から京都に上るまで。
喧嘩師として大暴れし「バラガキの歳」と近在に名を轟かせます。
第2部は京都での新撰組の活躍。
新撰組結成、芹沢派との戦い、池田屋騒動など新撰組を最強の軍団にするために全てを捧げた日々です。
蛤御門の変から薩長秘密同盟を経て、時勢は大きく変わっていきます。
そして第3部は戊辰戦争です。
鳥羽・伏見の戦いから大阪・江戸さらには東北を経て箱館へ。

第2部の途中から「お雪」という女性が登場します。
このお雪は俗っぽく言うと非常に「いい女」として描かれています。
司馬遼太郎の理想の女性像ではなかろうかと勘ぐってしまいました。
このお雪との切なく純粋な交流はこの小説の中の一つのクライマックスと言えるのではないでしょうか。

土方歳三はなぜ最後まで幕府側として戦ったのか。
小説ですので、作者の史観・私感も入っているでしょう。
(それだからこそ物語として成り立ち、非常におもしろくなるわけですが)
実際の土方歳三はこういう人物ではなかったかもしれません。
しかしこの物語の土方歳三(司馬遼太郎)は「男とはこうあるべきだ」と強烈に語っています。
その思いが土方歳三という人間を何よりも雄弁に語っていると思います。


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「亡国のイージス」 福井晴敏 [読書]

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映画ローレライ(原題:終戦のローレライ)」の原作者でもある福井晴敏作品です。
冒頭から何重もの伏線を貼り、そしてその伏線から読者が予想する物語の展開を見事なまでに裏切ります。
「辺野古ディストラクション」、「北朝鮮弾道ミサイル騒動」、さらには日本の国防問題も絡め、海上自衛隊のミサイル護衛艦「いそかぜ」を中心に物語は展開していきます。
現代戦争の悪い意味での手軽さ、国家の闇の部分、自衛隊が抱える根本的な矛盾点、政治家の腹黒さなどを描きつつも必死に生きる人々のまっすぐな心、熱い思いと意地も同時に描いていきます。
人は分かり合えるというか、そんなメッセージもあるのではないでしょうか。
後半の特殊工作員同士の緊迫した戦いは現代の忍者を思わせました。
上・下巻に分かれており、結構な長編ですが途中で飽きることはありません。
最終章の爽やかさからか、読書後の後味もよいものになっています。

で、読み終わってから知ったのですが、これより先にデビュー作「Tweleve Y.O.」を読んだ方がいいみたいです。



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「シービスケット―あるアメリカ競走馬の伝説」 ローラ・ヒレンブランド [読書]

奥田 祐士[訳]

1930年代にアメリカに実在した競走馬の物語です。映画にもなりました。
3人の男が1頭の脚が曲がったサラブレット出会い、ともに泣き、笑い、そして栄光をつかんでいきます。
映画では描ききれなかった、それぞれの生い立ち、そして思い。
特に騎手の不屈の闘志には感動すら憶えます。
私は映画を見てちょっとがっかりしましたが、原作は映画をはるかに凌ぐ物語でした。
いや、だめなつまらない映画というわけではありません。
逆に原作を先に読んで、映画を見た方がより楽しめるかと思います。
すでに映画を見たことがある人にも是非読んでみてほしい小説です。


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「玄鳥」 藤沢周平 [読書]


"玄鳥"とはツバメの異名。

五編を収録。
武家の娘の淡い恋心、打ちのめされた青年剣士に光明を与えた少女、
年老いても変わらぬ友情、下級武士の葛藤を
明るく、切なく、ときにほろ苦く描いてます。

二番目に収録されている"三月の鮠"のラストは秀逸です。


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「ジョッキー」 松樹剛史 [読書]


さえない三流騎手が主人公。
その主人公を中心に元所属厩舎の調教師、厩務員、後輩騎手、同期の騎手、大馬主、女子アナなどが登場します。
こんなに技量があったら三流じゃねぇだろと思ったりしますが・・・(^-^;
私は大西騎手を連想してしまいました。
いや、大西騎手が三流というわけではないですよ~。
腹が決まったときの気迫あふれる騎乗とか、ちょっと甘いマスクとかです。
この主人公はへたくそだから三流なわけではなく、自分の誇りを貫き通しているが故に騎乗数に恵まれない環境に陥っているわけです。

物語はほとんど競馬サークル内で推移していきます。
(「優駿」は競馬サークル外での場面も多かったけど。
あ、いや、「優駿」も傑作です。ほんとに。)

あんまり内容を書くとネタばれになってしまいますのでこの辺で。
競馬を好きな人なら楽しめると思います。

第14回小説すばる新人賞受賞作品


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